手作り味噌に出来た白いもの!白カビ?産膜酵母?その違いについて

私の手作り味噌に現れた白いもの。現在、ネットで「味噌 白カビ」「味噌 白いもの」と調べると、身体に害がないという産膜酵母のことを書いたサイトが多く出てきます。しかし、私の味噌にできた白いものを見たとき、産膜酵母ではないように思いました。

ネットの結果を鵜呑みにして、「味噌にできる白いカビのようなもの=産膜酵母だから大丈夫」と考えてしまうのは危険です。この違いについて書いてあるサイトがあまりないため、私が発酵のことを勉強した日本発酵文化協会の先生にも質問しながら、白カビと産膜酵母の違いをまとめました。

※以下、カビの写真を掲載しますので、苦手な方の閲覧はご注意ください。

目次

白カビとは?産膜酵母とは?

まずはそれぞれの定義について確認します。

白カビとは

食用チーズに白カビが存在することから、白カビは食べられるイメージを持つ方もいると思います。しかし、強い毒性があるものもあり、全てが安全なわけではないので注意が必要です。

食べ物や建材等、いたるところに発生するフワフワした白カビ。色こそ違いますが、実は青カビや黄カビの仲間であることがほとんどです。一見よく似たカビでも、性質が異なっているものもたくさんあります。中には、強いカビ毒を産生するものもあるので、他のカビ同様吸い込まないように注意が必要です。

引用元:カビの種類6つと特徴と違い一覧!食品や住宅のカビはどれ? | タスクル

産膜酵母とは

一方、産膜酵母は身体に害のあるものではありません。下記には、醤油の風味を劣化させると書いてありますが味噌でも同じことです。美味しい味噌を作るためにも、産膜酵母を見つけたら、混ぜ込まず取り除くことをお勧めします。

耐塩性(塩分濃度の高い過酷な環境でも生育できる特性)のある酵母の一種で、白い膜を作り出す特徴があります。身近なところでは、梅干の表面に発生する白い粉状のものなどの仲間です。

産膜酵母菌という酵母菌の一種で、空気を好む菌のために表面に発生します。人間の体に害のあるものではないのですが、醤油の風味を劣化させ色が急速に濃くしてしまいますので、醤油にとっては遠ざけたい存在です。

引用元:産膜酵母|職人醤油 – こだわる人の醤油専門サイト

白カビと産膜酵母は違うもの!

上記の定義の通り、白カビと産膜酵母は全くの別物です。カビも酵母も微生物の仲間ですが、種類やできることが違います。

実際に私の味噌に出来た白カビと産膜酵母の写真をご紹介します。

白カビ
白カビ
産膜酵母
産膜酵母

明らかに見た目が異なります。私の発酵の先生にも写真を見せたところ、「カビには菌糸があるので、左画像の丸く菌糸が伸び、ぽっこりしている方は白カビと思われます。それに対し、産膜酵母は膜が張るように伸びていきますので、右画像に写っている白いものは産膜酵母と思われます。」と確認していただきました。

カビは産膜酵母と異なり、身体に害を与える可能性もあるので、注意が必要です。

白カビと産膜酵母の見分け方

下記に、私の経験に基づいた白カビと産膜酵母の見分け方をまとめます。

白カビ
・カビは菌糸がある(肉眼でも確認できました)
・ふんわり、ふわふわした見た目

産膜酵母
・膜が張るように伸びている(味噌の表面に平たく広がっていました)
・白い結晶のような見た目

白カビと産膜酵母の対処法

白カビの場合

1.スプーンを消毒する
2.消毒したスプーンで、カビが生えている部分を大きくすくう(色がついているところ以外にも菌糸が伸びている可能性があるため、カビの周りを大きくすくいます)
3.すくった部分をならして平らにする
4.味噌の表面に高アルコール(焼酎など)をふきかける
5.空気が入らないようにラップなどで覆い、冷暗所で保存する

産膜酵母の場合

1.スプーンを消毒する
2.消毒したスプーンで、産膜酵母の部分をすくう
3.すくった部分をならして平らにする
4.味噌の表面に高アルコール(焼酎など)をふきかける
5.空気が入らないようにラップなどで覆い、冷暗所で保存する

kana

産膜酵母であっても風味や香りを損なうので、私は白いものを見つけたら取り除くようにしています(少量の産膜酵母の場合は様子を見ていますが…)。素人の目だと白カビや産膜酵母の違いをしっかり判断することができないので、白いものを見つけたら、綺麗に取り除いてあげるのが最も安心安全です。

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