手作りの味噌はとても美味しく、そのまま野菜につけても、味噌汁にしても、それだけでご馳走になります。私も一度食べてから「手作り味噌」の美味しさにはまってしまい、味噌づくりをはじめて3年目になりました!
味噌は、ポイントさえ掴めば、意外にも簡単に手作りできます。今回は、自家製味噌の作り方や食べ頃、美味しい味噌を作るための方法や失敗しない方法をご紹介します。
自家製味噌の材料(塩分濃度13%)
・乾燥麹:500g(生の糀を使う場合は、大豆の煮汁少なめで)
・乾燥大豆:300g
・大豆の煮汁:200cc
・塩:150g
・消毒用に高アルコール:少々
自家製味噌の作り方
1.水洗いした大豆をたっぷりの水に一晩漬けて戻す(2倍ほどに膨れる)
2.鍋にたっぷりの水と戻した大豆を入れて、ふきこぼれないようにじっくり茹でる(2~4時間、圧力鍋の場合は15〜20分)
大豆のゆであがりは、指で力をかけずに簡単につぶれる位が目安です!
3.ゆであがったら大豆の煮汁は捨てずにザルにあげる
4.ビニール袋に大豆を入れて手のひらでつぶす(その後、人肌くらいに冷ます)
5.ほぐした米麹に、塩をしっかりと混ぜる(=塩切り麹)
6.ボウルに大豆(4)と塩切り麹(5)を入れ、まんべんなく混ぜる
まとまりにくい場合は、ゆで汁を加えましょう!ひび割れないくらいの固さが目安。
7.よく混ざったら、空気を追い出すようにひとつにまとめる
8.おにぎりをつくるようにボール状に丸めて空気を抜く(=味噌玉)
9.消毒した容器に味噌玉を詰めていく
10.表面をならし、高アルコール(焼酎など)をふきかける
11.空気が入らないようにラップで覆い、冷暗所で保存する
自家製味噌の食べ頃はいつ?
仕込んでから最低6ヶ月は、発酵熟成させましょう。熟成すると大豆の色から味噌っぽい色に変わります。これは、メイラード反応といい、アミノ酸が糖と反応して褐色に変化しているわけです。つまり、お味噌に旨味や甘味が出てきて、美味しくなっている証拠です!
写真は1年熟成した味噌。旨味と甘味を感じ、味噌の香りもよく、とても美味しく出来上がりました。個人的には1年くらい熟成したものが好みです。
自分好みの味噌の味になったら完成です。冷蔵庫か冷凍庫で保存しましょう。(冷凍庫に入れても固まらないのでそのまま使用できます。)
▼味噌の食べ頃についてはこちらの記事で詳しく書きました!
自家製味噌を美味しくする秘訣
熟成中は空気がない環境を作ってあげる!
味噌の発酵に関与する菌たちは、空気がない(嫌気性)環境が好きです。味噌屋さんでは、完成した味噌に重石を乗せて発酵熟成することが多いですが、一般家庭で重石を持っている方は少ないかと思います。
そこで自宅で作った味噌は、きっちりラップで覆い保存しましょう!重石代わりに塩を乗せるのもオススメです。(塩分は腐敗菌を防ぐのに役立ちます。)
カビを見つけたらすぐにとってあげる!
色がついているカビは、基本的に身体に悪影響をもたらすカビなので、見つけたらすぐにスプーンなどで取り除きましょう。白いカビは、産膜酵母という酵母菌である場合が多いですが、味噌の香りや風味を損なってしまうので、こちらも取り除くことをおすすめします。
自家製味噌を失敗しない秘訣
「味噌は失敗しない!簡単!」といいますが、私はズボラ&アレンジが過ぎて、失敗しました…。どうやって失敗したかも記録しておきますので、ぜひ、反面教師にしてください。
塩分濃度を下げない
味噌の塩分濃度が低いとカビが生えやすいです。長期熟成味噌の塩分濃度は辛口味噌と言われる12〜14%にすると失敗しにくいです。
味噌の出来上がり量は少量にし過ぎない
自家製味噌にカビはつきもの。カビが生えた部分は、すくって救えばその下の部分は食べられますが、少量だとカビを取り除いてしまうと食べる部分がなくなってしまいます。私は最低でも出来上がり量800g以上になるように作っています。
味噌を作って放置し過ぎない
自家製味噌に腐敗菌がついてしまうと、あっという間に広がってしまいます。既に発酵菌が繁殖しているところには増殖しないので、特に仕込んでから3ヶ月くらいまでの最初の期間は隔週〜1ヶ月に1回くらい味噌の様子をチェックしてあげることをおすすめします。
低い塩分濃度&少量で作った自家製味噌。作ったあと3ヶ月間くらい味噌の様子を観察せず放置していたところ、あっという間にカビが増殖していました。気が付いた時には救いようがない状態に…。せっかく作った味噌を捨てるのはもったいないので、時々様子を見てあげることが重要です。
以上のポイントに気をつけるようになってからは、美味しい自家製味噌が作れるようになりました。発酵しやすい環境を整えてあげれば、あとは微生物の活動を信じるだけ!手間暇かけて作ったお味噌は格別です。みなさんもぜひ自家製味噌Lifeを楽しんでみてくださいね。